南米のペルー・ボリビアには「ウユニ塩湖」や「マチュピチュ」といった人生で一度は行くべき有名な観光地がいくつもあります。
しかし,これらの観光地に行く際には非常に標高の高い都市を経由することになるため日本ではなかなか馴染みのない”高山病”にかかるリスクが高いため注意が必要です。
実際に6人で旅行に行った際に数人が軽い高山病になりせっかくの観光なのにホテルでお休み…という事態になりました。
この記事では,南米旅行の大敵である高山病にかからないための対策をご紹介します。
自分はしっかり対策をして旅行に臨んだため終始元気に南米旅行をすることができました。(この成功により調子に乗って何も対策せずに富士山に登ったら軽い高山病になりましたが…)
高山病とは
高山病とは,高山のような酸素の少ない場所で活動することで酸欠の状態になり,血中酸素濃度が低下することで身体にいろいろな変調をきたすことです。
主な症状は,頭痛,吐き気,嘔吐,めまい,顔や手足のむくみ等です。低酸素状態において数時間で発症し,一般には1日~数日後には自然消失します。しかし、重症の場合は高地脳浮腫や高地肺水腫を起こし、死に至ることもあるそうです。
基本的には風邪のような症状に見舞われて,数時間から1日ほど安静にしていれば治ると思います。
しかし,せっかく数十万円の航空機代をかけてまで地球の裏側に絶景を見に来たのに,体調が悪くて見れないなんてことになったらもったいなさすぎます!!
残念ながら,南米旅行の有名な観光地は以下のような標高です。
世界遺産の街 クスコ・・・3400m
秘境 マチュピチュ・・・2400m
ボリビアの空港 エルアルト・・・4150m
ボリビアの首都 ラパス・・・3600m
鏡の世界 ウユニ塩湖・・・3600m
参考までに日本一高い富士山が3776mで酸素濃度は平地の6割ほどだそうです。
しかも,富士山は人の足でゆっくり登っていくため比較的順応しやすいですが,南米旅行では30時間以上の飛行機旅で疲弊しつつ,飛行機でいきなり酸素濃度の薄い場所に到着するので体への負荷が圧倒的に大きいです。
高山病対策をせずに,いつもの海外旅行と同じ感覚で街歩きをすればほぼ間違いなくダウンすると思います。
高山病にかからないための対策
- ゆとりを持った旅行計画
到着した日や次の日の朝早くはなるべく予定を入れないようにしましょう。具合が悪くなったら予定をキャンセルする必要が出てきてしまいますし,身体が高地に慣れないまま活動すると高山病にかかりやすいです。到着したら早速街歩きをしたくなる気持ちは分かります。しかし,それをこらえてゆったりとコカ茶でも飲みながら身体を順応させましょう。
ちなみに,マチュピチュに行く場合にはまずクスコを経由すると思いますがマチュピチュ村の方が標高が低く身体にやさしいので,クスコはスルーしてマチュピチュ村まで一気に行ってしまい身体を慣らして帰りのルートでクスコを散策するのもオススメです。 - 薬を処方してもらう
ダイアモックスという高山病に効く予防薬が存在します。
ただし,薬局には売っておらず医師に処方してもらう必要があります。近場のトラベルクリニック等をネットで探して取り扱っているかを問い合わせてみるのが良いと思います。だいたい,1000~3000円くらいで手に入ります。(筆者の購入した内科では1錠110円でした。) - 水分をこまめに補給する
高山病予防において水分補給は非常に重要です。こまめに意識していつもより多めに水を飲むようにしましょう。粉のポカリスエットを持っていき現地で購入したミネラルウォーターに溶かして飲むのもオススメです。
また,南米のホテルではラウンジでコカ茶が提供されていたりしますが,こちらも高山病に効くと言われています。美味しいですよ。 - ゆっくり行動して深呼吸
身体が順応できるまでは歩いたりモノを担いだりする全ての動作をいつもよりゆっくり行うことを意識すると良いです。深呼吸を挟みながらのんびり行動していれば酸素が欠乏する可能性は低くなります。早歩きしたり走ったりするのは禁物です。
高山病になりかけてしまったら
- 酸素スプレーの使用
街中では薬局やお土産屋さん等では酸素スプレーが売られています。酸素を吸えば少しは楽になるかもしれません。
購入しても移動の飛行機には持ち込めないので注意しましょう。 - 安静にする
安静に休むのが第一優先です。無理をして活動を続けると悪化してしまいます。少しでも具合が悪くなったら,すぐにホテルに戻り水分補給を怠らずに安静に横になって回復するまで待ちましょう。急がば回れですね。
まとめ
< 高山病対策 >
・ゆとりを持った旅行計画
・薬を処方してもらう
・水分をこまめに補給する
・ゆっくり行動して深呼吸
< 高山病になりかけたら >
・酸素スプレーの使用
・安静にする
南米に行けるチャンスなんてなかなかないと思うので,行ったからには寝込まずにフルで楽しみたいですね。
高山病には十分に注意して南米旅行を満喫してください。